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フーリエ変換と完全性関係の対応について

フーリエ変換運動量と座標の状態の完全性関係の対応について
最近知ったのでここにまとめておきます.

フーリエ変換(Fourier transforms) から出発して完全性関係へ

フーリエ変換を次のように定義すると(簡単のために1次元で考える)

f(x) =  \int \frac{dp}{2\pi}~   e^{ip\cdot x} \tilde{f}(p)
\tilde f (p) = \int dx~ e^{-ip\cdot x} f(x)

これを前回の式 で得た

\langle x | p \rangle = e^{ip\cdot x} , \langle p | x \rangle = e^{-ip\cdot x}

f(x) , \tilde f (p)は 全ての状態を表すケット|\psi\rangle\langle x | , \langle p |を左から作用することで得られる.

f(x) = \langle x |\psi\rangle , \tilde f (p) = \langle p | \psi\rangle

これを使うと上のフーリエ変換の式は

f(x) = \langle x |\psi\rangle =  \int \frac{dp}{2\pi}~  \langle x | p \rangle \langle p | \psi\rangle
\tilde f (p) = \langle p | \psi\rangle = \int dx~  \langle p | x \rangle \langle x |\psi\rangle

こうなる. この式を眺めていると何か気づかないだろうか.
\tilde f (p) =  の式について見て右辺の積分を右にずらしてみよう

\tilde f (p) = \langle p | \psi\rangle =   \langle p |\int dx| x \rangle \langle x |\psi\rangle

この等式が成り立つには左辺のブラケットと右辺の一番左のブラ,一番右のケットが一致している.
よって右辺の \langle p | と | \psi\rangleの間は1にならなくてはいけないことがわかる.

\int dx~| x \rangle \langle x | = 1

これは見た事あるな.

完全性関係だ!!

こちらを参照 完全系 - Wikipedia

つまり{|x\rangle}は完全系をなしている事を示している.

ちなみに,こういう完全性関係は左辺から読むと 1 を 全ての|x \rangle \langle x|で分解しているのでこの関係式を "1の分解" と呼んでいます.

もう一つの式からわかるようにこの時の|p\rangleの完全性関係は

\int \frac{dp}{2\pi} ~  | p \rangle \langle p | = 1

となる.(係数の\frac{1}{2\pi}フーリエ変換による因子.)

まとめてみよう.

完全性関係の式の両辺を\langle x | と |\psi \rangle , \langle p | と |\psi \rangleで挟めばフーリエ変換を作れるし,
フーリエ変換の式をブラケットを使って書き直せば完全性関係を読み取る事ができる.

面白い対応だと思うのです.